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考えを証明するプロセス

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今回の記事では、AIが急速に変わっている今、筆者が何を優先するのかについての話をしてみたい。

新しい技術についていけず取り残されていると感じるエンジニアなら、筆者がどんな基準で集中するものと見守るものを分けたのかを参考にできるはずだ。結論から書くと、筆者はAIで結果を得ることよりも、推論と論理で考えを証明するプロセスを先に固めることにした。技術スタックを広げることより、考える力と判断の基準を作ることが先だ。

AIが重要であることははっきりしている。それでも今、優先順位を一つ選べと言われたら、フロントエンドの技術スタックを広げることや、新しい技術を素早く身につけることではないだろう。

思考のアーキテクチャ

何かを学び、問題を解き、新しいことに応用するとき、無数の思考プロセスが無意識のうちに動いている。問題を定義し、情報を集め、仮説を立て、いくつかの選択肢を比べたうえで判断に至る。ここで効率的な結論にたどり着くには、たくさん考えるだけでは足りない。考えの方向を検証し、最初に立てた目標と計画を基準に、思考の流れを少しずつ導いていけなければならない。

言ってみれば、思考にもアーキテクチャが必要だ。問題の本質をつかみ、方向を決め、途中で仮説を検証し、必要ならアプローチを直す。こうした思考の体系を意識的に設計して繰り返せるなら、知識を多く持つ人よりはるかに効率よく問題を解けると筆者は考えている。

そこで、これからの時間を3か月、6か月、9か月の単位に分け、その期間に集中するものと、関心だけを持ち続けるものをはっきり分けようと思う。フロントエンド、AI、エンジニアリング、哲学、人文学のように分野ごとに関心を分けることには、あまり意味がないと見ている。大事なのは各分野をどれだけ勉強するかではなく、その知識をどんな思考プロセスでつなぎ、実際の問題にどう適用するかだ。その基準で見ると、筆者が集中する方向は大きく二つになる。

  • 思考プロセスを技術的に具体化する: 問題を見る視点、原因を分析する方法、技術選択のトレードオフ、意思決定の根拠をはっきりさせることだ。与えられた問題を解くだけで終わらず、なぜそのアプローチを選んだのかを説明し、別の状況でも同じ原理を応用できなければならない。これからの筆者の職業上の競争力はここから生まれると考えている。
  • その思考をより効率よくこなす方法を身につける: 集中力、時間管理、学習方法論、AIの活用、情報管理、繰り返し作業の自動化がここに入る。今のところ、職業そのものというより、職業上のパフォーマンスを支える土台に近い。

二つの方向は、学習サイクルから違う扱い方をしなければならない。思考力と集中力のための習慣は、3か月や6か月のように期間をはっきり決めて集中的に訓練する必要がある。短い期間でも、意識的な反復とフィードバックが積み重なれば十分に大きな変化を生める。一方で、道具をうまく使うことや技術トレンドを追うことは、短期間の成果より継続的なフォローアップが大切だ。新しい技術をすべて深く学ぶより、今筆者が抱えている問題を解くのに実際に価値があるかを判断し、選んで取り入れるほうが正しいと考えている。

では、筆者が最終的に望んでいるものは何だろうか。エンジニアリングの力を高め、フロントエンドエンジニアとしてより大きく成長することだろうか。現実的に考えてみると、少し違う答えが出てくる。筆者には金銭的な目標がある。経済的な基盤を作り、その上で、もっとやりたいことに集中したり、新しい選択肢を持ったりしたい。そのために今大事なのは、今の仕事と与えられた時間の中で、できるだけ高い効率とパフォーマンスを出すことだ。職業上の力を高めることも、結局はこの目標とつながっている。

技術を多く知っている人より、技術を理解して適切に選べる人になりたい。仕事を速く片づける人より、問題の本質をつかんでより良い解決策を設計する人になりたい。こうした力が積み重なれば、職業上の成長だけでなく、これから筆者が選べる機会の幅も自然と広がっていくだろう。

取り残されているという感覚

世界は速く変わっている。AIをはじめ新しい技術やサービスが次々と登場し、多くの人が取り残されまいと新しい流れに乗り続ける。ときには十分に理解して活用するより、乗っているという事実そのものに意味を見出すこともある。逆に、新しい流れについていけないというだけで、自分は取り残されたと感じることもある。

もう少し現実的に見るとどうだろうか。筆者が本当に取り残されているのか、それとも他人の速さと方向を基準に自分を評価しているのか、確かめてみる必要がある。

変化に無関心になろうという意味ではない。技術の発展と、それに伴う産業構造の変化は確かに重要だ。ただ、すべての変化を同じ重さで受け止める必要はない。技術的な差は、最新技術に先に触れたかどうかだけで生まれるわけではない。技術を理解して活用する力、問題を解いた経験、知識を積み上げて応用する力のほうが、長期的にはより大きな差を生む。

だから筆者は今、AIの勉強に深く入り込まないことにした。筆者がAIを勉強し始めたら、きっとそこにのめり込むだろう。そうなると、これまで守ってきた集中の代わりに、幅広さという選択肢を何度も選ぶことになりそうだ。そうした選択を繰り返すことへの懐疑から、今回はその選択をしないでおこうと思う。

筆者が取り残されたと言う人もいれば、十分に先を行っていると評価する人もいるだろう。今となっては、そうした比較がどれほど大事なのかよくわからない。選んだ方向に根拠があり、その方向に着実に成長しているなら、それで十分ではないだろうか。

より良い判断

今年の年末に成し遂げたいのは、技術的な成長だけではない。ある問題に出会ったときにどう考え、どんな基準で判断し、どうやって効率的な結論にたどり着くのかについて、筆者なりの体系を作ることだ。

  • 思考プロセスの訓練: 問題の定義、仮説の立案、検証、意思決定へとつながるプロセスを意識的に訓練する。
  • 技術的な深さ: 技術を使うだけで終わらず、原理と構造を理解して、選択の根拠とトレードオフを説明できるレベルまで行く。
  • 集中環境とルーティン: 深い思考を続けられるように、集中できる環境と学習のルーティンを作る。
  • AIと自動化: 積極的に使うが、思考そのものを任せるのではなく、思考の生産性を高める方向で使う。

筆者は今でも、T型人材という方向が大切だと考えている。一つの分野では深い専門性を持ち、ほかの分野では幅広い知識と視点を持つことだ。ただ、これからは知識の幅と深さを広げることから、もう一歩先へ進みたい。異なる分野で得た知識をつなぎ、新しい問題に適用し、筆者なりの判断基準に育てる力が大切だと見ている。

フロントエンド開発をうまくなりたかった理由をあらためて考えてみる。フロントエンドエンジニアとしてより高いレベルに行きたかったから、というだけではなかったようだ。技術で問題を定義し、複雑な構造を理解し、いくつもの選択肢の中から最善の方向を探っていくプロセスそのものに関心があった。結局、筆者が育てたいのは特定の技術に縛られた力ではなく、技術を媒介に考え、判断し、問題を解く力だ。フロントエンド開発は、今その力を最も多く使い、育てられる職業であり環境だ。だから今の仕事と時間を最大限に生かしたい。

AIが発展し、技術のパラダイムが変わっても、問題を定義し、情報を批判的に受け止め、適切な解決策を選ぶ力は変わらず重要だろう。筆者はあらゆる変化に乗る人より、何を選び何を選ばないかを自分で判断できる人になりたい。筆者に必要なのは、より多くを知ることではなく、知っていることをもとにより良い判断を下すことだ。今集中すべき最も重要な成長の方向はこれだと考えている。

変化の速さに焦りを感じているなら、今選んだ方向に根拠があるかどうかを、まず一度書き出してみることをすすめたい。根拠があれば、他人の速さは思っているほど重要ではなくなる。

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